企業の守護神的存在を目指す大阪府大阪市淀川区の社会保険労務士事務所です。

経営コラム PART1 5

自分の今のコンディションでベストを尽くすこと

 今日は気分が乗らないと思った時も、自分自身で自分の心を奮い立たせて、毎日、課せられた職責を全うしないといけないのが社会人ということになります。

 特に寒い日が続く、冬場はなかなか気分的に滅入ってくる日もありますので、テンションの維持が難しい時期ではあります。

 それでは、常に高いテンションを保つのは、どうすればいいのでしょうか。特にこの時期に、インフルエンザを患って、数日休業を余儀なくされた後の病み上がりの時なんかは、休み癖がついてしまって、いつものペースを取り戻すのに、少々苦労することがあります。

 そんな時は、まだ最高潮の自分ではないというのを心のどこかで感じていたとしても、病み上がりという回復過程にあるので、焦らず、まず高熱で休んでいた時の状態よりは、復帰できている今の方が体調も、心的ストレスもましなのだから、すぐに最高潮・絶好調の時の自分と比較せずに、最悪のコンデションだった時の自分と比較して、「あの時よりはずっとましだ。上向いている。」というプラス思考で「徐々に回復していけば、いいや。」ぐらいの楽な気持ちで臨むことです。

 真面目な人に多いのが、いつも完璧なコンディションに自分を置いていないと不安に駆られて、自信を無くしてしまうようですと、結局、誰かとの競争心の中でプレッシャーに負けて潰れていくのではなくて、自分との闘いの中で、自分で自分を追い込み自滅してしまうパターンになってしまいます。

 自分に厳しいのは悪いことではないのですけど、その自分をイジメるかのような自虐的すぎる厳しさはかえって自分を潰すはめになることもあります。

 ですから、病み上がりや気候的な影響で気分がなかなか乗らない時もあるかと思いますので、そんな時は今の自分のコンディションで最高のパフォーマンスができるように、決して無理にギアを上げず、その時の自分のバイタリティに応じたベストを心がけていれば、いずれ1年間の長い間には波がやってきますので、自己ベストに近づく日がやってくるというわけです。

組織を強くするために必要な人材

 いざとなる時に頼りになる人というのは、どういう人なのでしょうか?自分の調子のよい時だけ威勢が良い事を言っていても、調子が悪くなると人のせいにしたり、気持ちが腐ってしまうような弱いメンタルですと、精神の波があるので、いざという時に頼りになるとは言えないでしょう。

 やはり、調子が良い悪い関係なく、安定した精神力で日々、課題を克服するように前向きに、努力を忍耐強く継続できる人ではないでしょうか。

 そして、決して調子が良い時に天狗になったり、人を見下したり、勝ち誇って世の中を甘く見たりというような、奢ることのない謙虚な精神を持ち続ける人でしょうね。

 これは、キャリアが浅い人はなかなか身に着けるのは難しい人間力にはなりますが、若くても人の話を一杯聞いたり、成功者の著作物を一杯読むことで、いわゆる疑似体験としての人生哲学を学ぶことはできるわけで、その事前に疑似体験で学んだ事例が、実体験で経験して直面する局面が出てくる時に「なるほどこういうことだったのか!」とわかってくる時が早く訪れることになります。

 すなわち、いざとなる時に頼りになる人になるためには、若い時からひたすら人の話に耳を傾け、いろんな成功者が書いた本を読むことで、いろんな成功哲学を学んだ上で、数多くの実社会での実務経験を積むことで、一つ一つの事象を奥深く考察して自分のものにしていくことです。

 そういう、いざとなる時に頼りになる人を育てられるような、企業の風土を構築できるかが、組織を強くできるかどうかの試金石となるでしょう。

採用者側の見る目を養う教育が人事の肝

 人は先入観に支配されていると言います。例えば、会社の中途採用の際に、転職回数が多い人は少ない人よりも仕事に対する忍耐力がなく、人間関係構築もあまり得意ではないと思われがちで、マイナスのイメージを持たれることが多いでしょうし、求職者の中で学生時代にスポーツを熱心に取り組んだという人とそうでない人では前者の方が組織のチームワークをよく理解していたり、一つの目標に向かって努力を続けるバイタリティーを強く持っているというプラスのイメージを持たれるでしょう。

 これらは、その人の経歴やプロフィールという過去のデータから分析した客観的イメージですが、だからといって、求職者は自分の不利な部分にコンプレックスを持つのではなくて、よく認識しながら、それを上回る他の求職者にはない有利な部分を上手くアピールすることですし、求人側の企業も過去の経歴や社会活動だけで単純に人を判断すると、見誤るケースがしばしば出てきます。

 つまり、採用する企業側が求職者のプロフィールだけを頼りにするのではなくて、求職者側の将来性や潜在能力や社風とマッチする性格であるか等も考慮に入れた採用基準を設けることと、採用される求職者側が自分の持ってるパーソナリティのどの部分が求人企業とフィットし、求人企業の成長に貢献できて、自分も飛躍できるかを面接の際に明確に打ち出せるように自己研究と求人企業の研究を徹底しておくことです。

 人に対して偏見や先入観を取り除き、透明なコップに相手の顔を映し出せるような、フィルターを通さない人の目利きができるかどうかが、採用の命運を握り、企業の将来をも左右しますから、採用者側の見る目を養う教育というのが、実は人事の肝なのです。

二重の精神構造を持つ強かさ

 人間は私利私欲の塊でありますが、この私利私欲の本能のままに生きていこうとしたら、いろんな壁にぶち当たり、周りからの信用を損なうような事態も免れませんので、いかにその本能を理性で抑えて、調和と均衡のとれた行動をとれるかが優れた人間の第1テーゼということになります。

 人間が過ちを起こす時の心理状況は、自分の欲求やメリットを間髪入れずに、本能の赴くままに突っ走る時です。

 ですから、ここで大切なのは、本能的な自分と冷静に物事を判断できるもう一人の自分を自分の中で育てて、常に本能的な自分と冷静な顔を持つもう一人の自分とが対話して、物事の意思決定を行っていくような精神構造を持つことです。

 人間性としては、二パターンあって、マイナス思考で何をやっても自分はダメだと思い込んで、無気力な人と、成功した人に多いのがプラス思考過ぎて、自分は何をやっても上手くいくと天狗になってしまっている人に大きく分けるとします。

 ここでいう前者の人は、もっとポジティブに思考を転換するために、小さい成功を積み重ねることで、少しずつ自信をつけていくことですし、後者の人は天狗になっているので、冷静さを欠いてしまい、自分の得意分野ではないことなどに手を出してしまって失敗するケースがあり得ます。

 ここで後者の人に、前述の冷静な顔を持つもう一人の自分が監視できていれば、失敗を防ぐことができるわけです。

 それでは、どうやって前述の本能的な自分と冷静な自分の二重の精神構造を持つのかについては、本能的な部分は潜在的に持っているので、冷静な自分というのを自分の中で養っていくために、今までの成功体験や少しでも上手くいったことがあったとしても、いつまでも勝ち誇ることなく、全てをチャラにして、日々リセットして明日の戦いに挑むという、一戦必勝の考え方を身に着けることです。

 そうすれば、日々、明日の戦いに臨むための戦略を練ると思うので、天狗になっている暇はなく、自分を過大評価や過信することなく、誤った方向に飛び出していってしまう危険性を回避できます。

 すなわち、二重の精神構造で自分で自分をコントロールできる人が、一番強かな人ではないでしょうか。

会社の利益を守るリスク回避とは

 会社にとって、この冬の時期はインフルエンザにかかって長期休業(5日間は外出禁止)する人が増えますので、ますます人手不足に陥ってしまい、生産性が上がらず、収益の悪化に直結する事態にもなってしまいます。

 インフルエンザの場合は、労働者側からすれば、傷病手当金を受給できたり、有給休暇を消化できれば、収入面でそんなにダメージにはなりませんが、会社側にとっては誰がいつインフルエンザにかかるか予想できないものですから、代替要員の確保ができず、会社の業務に影響が出ることになります。

 そこで、会社としては法律上義務付けられたものではないですが、毎年10月くらいにインフルエンザの予防接種を会社負担で任意的に従業員に受診できるような体制を就業規則で整備しておくのも、従業員の衛生管理上、有効な手段かと思います。

 ここで注意すべきは、定期健康診断のような法律上の義務はないので、強制はできず、受診するかどうかは従業員の意思によりますが、会社が日頃から衛生管理もしっかり指導しており、その重要性をしっかり説明できていれば、協力してくれる従業員も多いはずですし、何より従業員にとっても自分や家族がインフルエンザにかからない為であるので、自分のためでもあります。

 会社は、将来的に予測される会社が抱える労務リスクを最大限回避するための経費を惜しまないような、社内のルール化を施すことによって、結果的に会社の利益を守ることになります。

 なぜならば、リスクが発生した時の損害はリスク回避する経費より大きくなる可能性があるからです。

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